時事と雑記

[衆議院選挙2024] 茨城県の選挙結果を”いまさら”振り返る。

選挙カー

どうも、お久しぶりです。

私です。

そういやこないだの選挙、総理が石破に変わったのは流石にだれでも知ってるだろうけれど。

もっと身近な、ローカルな戦いの結末はあんまり知られてない感じ(と勝手に思っている)。

そのため、茨城エリアの衆院選の結果を簡易的に振り返ってみようと思う。

なぜ茨城なのか。

それは、お察しの通り私が茨城在住だからです。

ツイッター(X)でさんざん茨城アカフォローしてるから隠すことでもない・・・かな?)

それではまず、日本の選挙システムをざっくりと。

その後、茨城1区から順に結果を見ていきたい。

各区の勝者が何者なのか。

よくポスターで名前みるけど、この人誰?っていうのを、自分自身の勉強を兼ねてここに纒めていきたい。

なお、主な参考資料はNHKとwikipediaなので、話半分に読んでほしいところ。

*また。先に今回の衆院選に関連した記事をだしていています。

《政教分離》について歴史ネタとして触れる記事となっているので、よろしければこちらも是非ごらんくださいませ。

基本の”キ”「小選挙区制」をざっくり説明。

ざっくりいうと、小選挙区制とは1つの県をいくつかの区にわける

その区が小選挙区で。基本的に1区から1人の議員が選出される制度だ。

つまり1区=1議席ってこと。

茨城県は現在、7区に分けられている(区割り)から、7人の衆議院議員が茨城県から排出されることになる。

選挙に行ったことがある人はなんとなくわかるはずだ。

有権者である「自分」の住んでいる「区」で立候補してる候補者の中から一人選んで、その候補者の名前を書いて投票するシステム。

これはわりと分かりやすい仕組みだろう。

でも、その後に、政党名を書いて投票する「比例」って仕組みがる。

あれってなんなん?

仮に自分の住んでるエリアで、Aという政党が一人も候補者出してなくてもその政党に投票できてしまうので、初見だとわかりにくいかもしれない。

次項でその比例について、ざっくりと説明を試みる。

◯小選挙区制のメリット&デメリット

  • メリット:選挙区が小さい → ①選挙コストが安くすむ。②同じ党での同士討ちが少ない=政治の安定?③政権交代起こしやすい。
  • デメリット:①死票がでやすい。②得票率とリアルの議席占有率が乖離、など。

「比例」って何?

比例代表制とは、各政党が票を獲得して、その票数に「比例」した議席を自分とこの議員に配分できるシステムらしい。

つまり、あの政党名書かされるアレで、いっぱい得票した政党は、誰のものでもない政党宛の議席をいくつかゲットできて、その政党が推してる議員リストの上から順に与えられる。

この比例票ってのが、県ごとじゃなくて、全国11のブロックごとに得票数に応じて議席が分配される「ドント式」によって計算される。

全国11ブロックの比例代表議席は176議席。

我らが茨城は「北関東ブロック」に属しており、北関東で23議席もある。

今回の衆院選では19人が比例から選出されていて、のこり4議席はどこいったのかは良くわからん(笑

ちなみに小選挙区制と比例代表制は両方で立候補できる。

これを小選挙区制比例代表制とかいうらしい。

小選挙区で落ちても、比例だ復活できる可能性があるってやつ。

茨城では3人が比例で当選してるので、7区の小選挙区から7人と合わせて10人の議員がでてるわけですね。

◯比例代表制のメリット&デメリット

  • メリット:死票を抑えられる。新たな政党の出現が比較的用意。
  • デメリット:政党幹部に権力が集中しやすい。単独過半数をとる難易度があがる→大連立の発生により議会の意思決定が遅くなる。

小選挙区制のデメリットを保管するために並立してるんだろうけど、これはこれで既得権益の匂いがしなくもないな。

比例だと小規模政党が有利らしいけど・・・果たして?

1区・・・農村部が多く自民党が強い。

・水戸、笠間市、筑西市、桜川市、城里町

このエリアの当確は「福島伸享(無所属)」氏です。

https://fukushima-nobuyuki.com/profile

比例で「田所嘉徳(自民)」も選出されてます。

https://www.jimin.jp/member/110519.html

福島さんは日立市出身の54歳(現在)と、かなりお若い。

現在は無所属ですが、元々は旧・民主党の人だったようですね。

東大卒のエリートで、経産省の役人を経て政界入り。

2003年からずっと茨城1区でやってる方のようです。

茨城1区における自民の牙城を(初めて)崩した人らしい。

第一次安倍政権で農林水産大臣だった赤城議員を2009年にこの福島さんが倒して政界入り。

その赤城さんの後に自民の茨城1区担当になったのがライバルの田所さん。

今回はどっちも当選したようでなにより。

【スペック比較】

福島氏の特徴。

・2012年の消費税増税案に反対

・現在は無所属「有志の会」に所属

・有志の会は2022年の岸田・不信任案に反対。

・日本会議に所属。民主党出身であるが保守寄り(?)

・明治の日を実現するための議員連盟。

・2012年時点では「選択的夫婦別姓」に賛成していたが、2017年には「どちらともいえない」となっている。

・候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135585/

「田所氏」の特徴。

  • 東京一極集中に批判的。
  • 消費税10%に引き上げに2014、2017に賛成している。
  • 選択的夫婦別姓に反対。
  • 健康増進法改正(受動喫煙防止)に反対。
  • 河野談話の見直し。
  • 応援演説は石破さん。(旧石破派)
  • 所属している議員連盟は「日本会議」「神道政治連盟」などいかにも保守議員って感じで、「自民党たばこ議員連盟」所属議員なので、喫煙者の人にはいいかも。
  • 本人が否定してますが東京新聞の記事でこんなのが・・https://www.tokyo-np.co.jp/article/196416
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135586/

東京新聞っていったら左派系で有名だから右派の田所さんをアレしただけかもしれないけど・・・。

今回、茨城1区の代表は「福島伸享(無所蔵)」議員でした。

1区で主だった候補者はだいたい保守系、あるいは緩やかな保守って感じの人たちでした。

他に立候補してた維新の議員さんもそうだし。

共産党はもちろん左派だけど、あれはまあ例外ってことで。

でも、1区の共産党候補はまだ20代なのでびっくりした。共産党にそんな若い芽がでてきていたのか、と。

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ああ、そういや前置きするのを忘れましたが、今回から区割りが変更になってるようで、その影響も多少あったのかは未知数。

ようは一票の格差問題とかで、人口少ないとこの票を多いとこに移した・・・みたいな感じだったと思う。

*画像は茨城県HPより(https://www.pref.ibaraki.jp/somu/shichoson/senkyo/senkan/documents/sinkuwarizu.pdf

これによると1区はかなり変わったようです。

2区・・・”額賀福志郎”王国。

・鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市、小美玉市、茨城町、大洗町

続いて2区。

2区の当確は「額賀福志郎(自民)」80歳ですね。

https://www.jimin.jp/member/100381.html

14回も当選している大ベテランで、もう圧勝でした。

1区では福島氏と田所氏が競っていましたが、2区では自民の額賀氏が圧倒的。2位は維新の人でしたが、4倍くらいの大差でもう勝負にならない感じでした。

というののも、この額賀氏がただのベテランでなく、元衆議院議長に元財務大臣とかなり強そうな肩書きをもってるので、それなりの対抗でないと倒せないでしょう。

出身は現・行方市。早稲田大学卒。

産経新聞の記者として三木武夫や田中派の番記者してたらしい。

記者をやめてから茨城の県議に、そして国政、衆議院議員へ。

田中派→竹下派とうつって橋本内閣で官房長官に。そのご小渕内閣で初入閣してたらしい。(全然おぼえてなかった)

なにせベテランなので、この人の来歴を書いてるとめっちゃ長くなるので、スペックだけ箇条書きにして次へ行こう。

額賀氏の特徴

  • 選択的夫婦別姓には「どちらかというと賛成」
  • 山田洋行事件
  • 事務所登記問題
  • 自民党たばこ議員連盟、所属。
  • 最新型原子力リプレース推進議員連盟、顧問。
  • 日本会議。
  • 例の団体との関わりが噂されたが本人は否定。
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135587/

この人の経歴見てると、選挙に落ちたこと無いレベルて「当」ばっかりでした。もう80だけど、次はどうするのだろう。

それと、2区にはもう一つ特徴があって、投票率がダントツで低い!

だいたいどこの区も52~53%くらいなのだけれど、2区は47.7%と半分切っている。

有権者数でいえば4区、5区の方が人少ないのに。

内訳をみてると、鹿嶋とか神栖とか、まだ発展してそうなエリアほど投票率低い。

若年者が多いのだろうか?

3区・・・県南部(保守的な地盤が厚い)

・龍ケ崎市、取手市、牛久市、守谷市、稲敷市、美浦村、阿見町、河内町、利根町

3区の当確は「葉梨康弘(自民)」氏でした。

https://www.jimin.jp/member/100575.html

元法務大臣、65歳とまだまだ政治家としては現役世代。

気になる点として、3区は茨城でいちばん立候補者が多いです。5人も出ています。

そのうち、自民の葉梨氏と立民の梶岡博樹氏がツートップで競っていた状態でした。

まず、葉梨議員について。

このひとは茨城出身じゃなくて東京の人です(現在住所は取手)。

東大法卒で、元警察官僚。

養父が元衆議院議員の葉梨信行で、信行の娘と結婚した際に義父と養子縁組して葉梨になったらしい。

その信行氏の後継として、3区から政界デビュー2003年に初当確。

もう、ついこの間のことのようだけど、岸田内閣で法務大臣として初入閣してたようです。失言が多かったらしい。

葉梨氏の特徴

  • 憲法改正に賛成(2021)
  • 憲法9条への自衛隊明記に賛成(2021)
  • 北朝鮮問題に対しては強い姿勢。
  • 夫婦別姓の導入には賛成。
  • 同性婚については、回答が揺れてる(変わる)。
  • LGBT理解増進法案の早期成立に対し賛成(2021)
  • 新型感染症への対策としての一時的な消費税の引き下げに対し「必要ない」と回答。
  • あの団体の発行する月刊誌に葉梨氏のインタビューが載ったことが、メディアによって報じられた。https://www.asahi.com/articles/ASQ8H5WZ4Q8HUTIL02C.html
  • パチンコチェーンストア協会の政治分野アドバイザー。
  • 茨城県のパチンコ業者団体の新年会に出席。
  • トラック業者の団体から献金受領。
  • 児童ポルノ処罰法について、「芸術性は考慮しない」「開かなくてもポルノかわかる」「警察が冤罪を起こすはずがない」という趣旨の発言。
  • 資金管理団体「信和政経懇話会」が指摘を受ける。https://echo-news.net/japan/vice-minister-of-ministry-of-justice-hanishi-scums
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135599/

第二位の梶岡博樹さんはwikiもない感じだったので、あまり情報がないもののまだ40代とかなり若い。

立憲民主党所属。応援は野田元総理。

自身が子育て世代であることをかなりアピールしている。

核廃絶とか、最低賃金アップとか、食料品の消費税0%とか、温室効果ガス80%削減とか、介護離職ゼロとか・・・

(本当に実現できる目処があるのなら)とても素晴らしい政策を掲げてます。

あと、ここまでたくさんの政治家さんのHPみてきましたが、この人のページは割と簡潔でかわりやすいかも。良い意味で凝ってない個人ブログっぽい。

文字が少ない!

3区は、右派候補と左派候補が両方いて競っているので選挙戦が熱いですね。

でも、あれだけ失言やら何やらとTVで報道されてしまった記憶の新しい葉梨さんに勝てなかったとなると、今後もっと不利になりそうです。

個人的に南部が保守地盤って意外だった。

取手、牛久とか東京の人も住んでるから、もっとカオスしてるのかと・・・。

4区・・・”梶山静六”王国。

・常陸太田市、ひたちなか市、常陸大宮市、那珂市、大子町

4区の当確は「梶山弘志(自民)」議員(69)

https://www.jimin.jp/member/100382.html

かつて、戦中~戦後の超大物議員で梶山静六って人がいた。

たぶん茨城出身の政治家ではいちばんビッグなんじゃなかろうか。

1966年、茨城県議会黒い霧事件なんかでも渦中となった人である。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%A8%E5%9F%8E%E7%9C%8C%E8%AD%B0%E4%BC%9A%E9%BB%92%E3%81%84%E9%9C%A7%E4%BA%8B%E4%BB%B6

県議会議長のころ、茨城県を訪れた田中角栄に直接抜擢されて国政進出。当然、田中派の議員として国政進出。以後、田中の忠臣となったのが梶山静六。・・・だったのに何故かその田中を裏切って竹下派についたりもした。

まあ、基本的には保守派の自民党政治家だった。

その息子が梶山弘志氏で、日大卒、(現在の)原子力研究開発機構に就職して、そのご父親の秘書に。

父・静六の死後に後継として地盤を引き継いでからは連戦連勝。

選挙で負けたことないのでは?

◯梶山弘志氏の特徴

  • かつては石破茂を支持する議員の一人だった。
  • しかし2015に結成された石破派「水月会」には参加せず。
  • 2017の茨城県知事選挙では、自民公明の推薦を受けた大井川和彦の選挙対策本部長を努めた。(結果、大井川が初当選)
  • 9条改正、集団的自衛権の行使に賛成。
  • ヘイトスピーチ規制に賛成。
  • 原子力発電は日本に必要。
  • 日本の核武装には反対。
  • 選択的夫婦別姓に反対。
  • 村山談話、河野談話の見直しに反対。
  • カジノ解禁に反対。
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135601/

こうして特徴を列挙していくと、ちょっとわからん感じかも?

基本的には保守派っぽいスタンスのようだけど、村山談話見直しには反対・・・と。

というか、それこそ石破さんと思想方面で噛み合って無い気がするけど。

支持してたっていうのは過去のこと?

(週刊誌によると、石破の元側近でいまでも関係は悪くないとか?)

でも、2024年の総裁選での投票先は1回目→茂木、2回目→非公表となっている。・・・ってことは高市さんに入れたのかな?

正直、2区も4区も圧倒的な「主(ヌシ)」がいるので、対抗馬をいちいち解説する意味もなさそうだけど、他には維新と共産がでていた。

共産って全部の区から候補だしてるのか?

5区・・・自民党vs日立労組。

・日立市、高萩市、北茨城市、東海村

5区の当確は「浅野哲(国民)」議員(42)。

https://asanosatoshi.com

保守王国といわれる茨城県で自民候補が敗れました。

どうも、これには日立市周辺エリアを取り巻く歴史があるようです。

市町村合併や区割り変更でちょっとした変化はあるものの、基本的に茨城5区は「日立市」を忠臣としたエリアです。

なんせ、日立市の人口16万に対して他の市は2万~4万くらいしかいませんからね・・・日立市の動向に大きく左右される区です。

そして日立市といえば・・・日立製作所(HITACHI)のお膝元。

(現在の本社は東京へ行っちゃったけれども)

しかし歴史的にその影響は色濃く残っているようです。

「むかしむかし」

かつて中選挙区時代の茨城2区の区割りのころ。

自民党候補の塚原俊郎&塚原俊平の親子と、先述した梶山静六が同じ区になっていた。

その自民候補3人と、社会党系の候補がバトルして、自民候補3人が全員当確って構図が続いていたらしい。

やがて小選挙区導入により、梶山が別の区(4区)に引き離された。

そして日立の地では残った塚原俊平と、日立労組出身で社会党系の「大畠」が争う構図へと変わった。

そして、塚原俊平が50歳の若さで急逝してからは大畠が連戦連勝。

かつて中選挙区時代には自民が圧勝しまりだったのに、小選挙区制が導入されてからイッキに社会党系が強い土地柄に様変わりしてしまったのだ。

(この中選挙区、小選挙区の問題についてはまた後で触れたい)

そして、今回の選挙で当確した「浅野哲」氏はその大畠氏の後継者ということだ。

引退表明した大畠氏が直々に後継指名したらしい。

まあ国民「民主」党だからね。

けど、単なる社会党系じゃなくて、浅野さんも大畠氏と同じく元・日立製作所勤務、元日立労組の役員の出身。

これが自民vs日立労組の歴史。

かつては自民のシマだったけれど、現在は日立労組系が勝ってる土地柄。

今回は裏金問題とかで自民に逆風吹いてたのもあったかもしれないけれど。

そのせいか対抗・自民の石川氏は比例復活もできず。

そういや、5区は共産候補もでてるれど、日立労組はそっちは応援しなかったのかしら?

日立市の歴史に興味わいて脱線してしまったので、もう浅野氏自身のスペックについては簡潔でいいかな?

浅野哲氏の特徴

  • 日立労組出身
  • 大畠氏の元秘書
  • アベノミクスを評価しない
  • 夫婦別姓に賛成
  • 安全保障関連法の成立を評価しない。
  • 幼稚園、保育所、大学まで教育を無償化すべき。
  • 所得、資産の多いひとへの課税強化。
  • 国債発行を抑制すべき。
  • 長期的に消費税を10%以上にするのにどちらかといえば賛成。
  • 同性婚賛成。
  • 条件付きで、原発の再稼働に賛成。
  • 日本の防衛力はもっと強化すべきだが、先制攻撃には反対。
  • 北朝鮮に対しては、圧力よりも対話。
  • 消費増税に賛成。教育無償化に使うべき。
  • 憲法改正に賛成。
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135584/

うーん。

基本的にはよくある左派、社会党系ってかんじだけど。

原発再稼働に賛成と防衛力強化とかは右派っぽい感じもする。

つーかこの人「特徴」多いよ。箇条書きにするのしんどい。

あとこの人、何気に選挙に落ちたことがないっぽい。

デビュー戦で負けてるけど比例復活してるし。

その後はふつーに当確。

今後も5区は彼の牙城となるか?

6区・・・かつての「丹羽雄哉王国」。

・土浦市、石岡市、つくば市、かすみがうら市、つくばみらい市

6区の当確は「青山大人(立民)」議員(45)。

https://cdp-japan.jp/member/3019

元茨城県議会議員だそうです。

つーか若いな。40代か。

敗れたとはいえ、3区の梶岡氏も40代。5区の浅野も40代。

社会党系は若い候補者を立ててきてる傾向にあるのかも。

立民とかは「現役世代へのサポート」を掲げて大きく議席を伸ばしてるので、次の選挙あたりもっと社会党系の議員が躍進するか?

あるいはこれに危機感覚えた自民が方針を転換してくるのか見ものである。

さて。

6区はもっとも人口が多く、有権者数も多い。1区よりも多い。

つまり激戦区である。

筑波研究学園都市を含み、有権者の流動が多い。

・・・が、その一方で「保守王国茨城」を象徴するような側面も持つ区。

その一方で「保守王国茨城」を象徴するような区であった。

また歴史の話になるけど。

自民党宏池会・厚生族の重鎮「丹羽雄哉」氏が「主(ヌシ)」としてほぼ無敗の強さを誇っていた。6区はかつては丹羽雄哉王国であった。

しかし、2017年にその丹羽氏が政界を引退。

後継者として女性の「国光文乃」を擁立。こちらもまだ40代と若い。

以後、立民の青山しと勝ったり負けたりのライバル関係のようだ。

前回は、国光氏が当確し、青山氏が比例復活。

今回は逆に、青山氏が当確し、国光氏が比例復活。

・・・と。

ああ、そうそう。国光氏も比例復活しているので、6区は自民と立民から1名ずつ候補がでているのだった。https://www.jimin.jp/member/135831.html

先に、6区が保守王国であった過去の歴史を書きたかったので、話の流れ上、国光さんの名前を後回しにしてしまった。

6区は、右と左が均衡してる感じだなので、両名のスペックを列挙しようと思う。(5区も均衡してたけど石川氏の特徴は割愛。歴史の話が長くなったため)

青山大人氏の特徴

  • 土浦市真鍋の出身、慶応卒。
  • 先述の「丹羽雄哉」の議員秘書だった
  • 茨城県議会議員を経て国政へ、かつての上司、丹羽と戦って敗れた。
  • 国政で、比例復活でない「当確」は今回初。
  • めっちゃいろんな議連に入ってるのでここには書ききれない。
  • 若者政策推進議連、つくばエクスプレス促進議連など。
  • 消費税の増税に反対。
  • 農地や水源など国内土地購入について外国人規制を強化。
  • 議員定数削減に賛成。
  • 東海第二原発廃炉
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135539/

こうしてみるとあんまり左派感ないかも。

やっぱり旧・社会党系とはいえガチガチの左翼みたいなのって今日びそんなにいないのかもね。外国人の土地購入規制とか右っぽいやん?

やっぱり政党名じゃなくと一人ひとりの来歴みて判断しなきゃいけないんだろうね(めんどくせぇ・・・)

あと、かつての「王」だった丹羽さんの秘書だったのに、民主党から国政進出して、かつてのボスだった丹羽さんと戦ってるのは何があったのだろう。調べてもよくわからなかった。

国光文乃氏の特徴

  • 山口県の屋代島の出身。長崎大学医学部、カリフォルニア大学(ULCA)卒。
  • 元医師、医学博士。
  • 元・厚生労働省職員。
  • 自民党の政治塾に入り、元厚生大臣の「丹羽雄哉」に後継者として指名されて厚生労働省を退職。国政へ出馬表明。
  • 出馬表明→自民党公認→正式に立候補するまでの間、土浦市とつくば市の病院に勤務していた。
  • どちらかと言うと、国債発行を抑制すべき。
  • 所得、資産の多い人への課税強化については「どちらとも言えない」
  • アベノミクスを評価。
  • 憲法改正に賛成(環境権、緊急事態条項など)。
  • 安全保障関連法の成立を評価。
  • 日本の防衛力をもっと強化すべき。
  • 北朝鮮には対話よりも圧力。
  • 共謀罪法を評価。
  • 条件付きで、原発の再稼働に賛成。
  • 教育無償化はどちらかというと賛成。
  • 同性婚、夫婦別姓については無回答。
  • 医師としての問診中に患者へのアピール(事前運動)が指摘。
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135542/

・・・とお二人の簡単なスペックを並べてみた。

政治家としては青山氏の方が堅実な感じがしますね。

国光氏はまた違った意味でのエリートで、前任者の指名を得ているのが強い。

あとこれは二人ともそうらしいんだけど、2023年のつくば市における「反ワクチン・反マスク・陰謀論を唱える団体」の講演会で複数の国家議員が挨拶や祝電をしており、その中に国光氏と青山氏が含まれていたとの情報があるのですが・・・これはマジだろうか。https://dailycult.blogspot.com/2023/02/blog-post.html

まあ、これはどっちもなので、どっちが不利になる話でもないか。今回の選挙もそんな大差があったわけじゃないので次回はどうなるかわからない。どっちもまだ若いし、次もこの二人が戦うことになりそう。

でも、今回は国光氏、前回は青山市が比例復活してることを考えるとこの二人がよっぽど党に推されてるか、6区を落としたくないかってことなのだろうか?

だとしたら次も二人とも受かりそう(?)

7区・・・”中村喜四郎”王国。

・古河市、結城市、下妻市、常総市、坂東市、八千代町、五霞町、堺町

7区の当確は「中村勇人(無所属)」議員で、なんと38歳!

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E5%8B%87%E5%A4%AA_(%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%AE%B6)

この人、所属団体の名簿プロフィールとか、個人のHPとかが無いのでwikipediaを貼らせてもらいました。

こんな若いのに、元茨城県議会議員で、さらに今回国政選挙で当確。

・・・というのも、この方、普通の人ではないのです。

4区の梶山弘志氏と同じく、「王国のプリンス」なのです。

かつて、中選挙区の旧茨城3区時代から強固な地盤を気づいていた元建設大臣「中村喜四郎」という地元の「ヌシ」がいた。

強い結束力の後援会組織「喜友会」を持ち、ほぼ無敗で当選しまくった。

この人の権勢がすごかったようで、圏央道には喜四郎の選挙区への利益誘導にようって誕生したとされる「通称:喜四郎カーブ」とい呼ばれる不自然なカーブ箇所が存在するくらい(諸説あり)。

その喜四郎のの息子がこの中村勇太氏である。

ちなみに勇太(はやと)と読むらしい。

2024年9月、父の中村喜四郎が政界引退を表明。

同月、長男である勇太氏が父と同じ茨城7区から無所属で立候補を表明。

対抗は自民党の永岡桂子氏(70)で元の文部科学大臣にして現職の議員。

この人は先の中村喜四郎と毎回戦って毎回敗れて比例復活してる人。

今回、ライバルの喜四郎が引退したのでその息子と激戦を繰り広げた。

というのも、喜四郎は元々自民党だったけど最後の方は立憲民主党だったので、立民の掲げる「世襲制限」に配慮してあまり表立った支援は控えて支持者周りなどのバックアップに徹したようだ。

一方で自民は裏金問題や統一教会問題で逆風が吹き荒れ、結果いい勝負に。

かなりの僅差だったけど当確はプリンスの中村勇太議員となりましたとさ。

とくに下妻市の開票だとほぼ差がなかった。

この惜敗率(?)っていうのが比例に関係あるのだろうか。

敗れた永岡氏も比例復活を果たしてふたりとも議席を得ました。

ここから二人のスペック比較。

中村勇太氏の特徴。

  • 前任の息子にして後継者。後援会が強固。
  • 読売のアンケートへの回答では、教育無償化「寄り」の回答。
  • 同アンケートでは、財政出動よりも財政再建。
  • 国防費は拡張しないGDP1%維持。
  • 外国からのミサイルへの反撃には反対。
  • 能動的サイバー防御の導入に反対(通信の秘密との整合性)
  • 米国との関係強化に「どちらかといえば反対」
  • 中国、韓国との関係強化に「どちらかといえば賛成」
  • 女系天皇容認
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/137342/

正直あんまり情報が無いので、アンケートの中身そのまま。

親父さんが立憲民主党だけあって、息子もその傾向がみられる

永岡桂子氏の特徴

  • 東京都出身、学習院卒。https://www.jimin.jp/member/100367.html
  • 夫は元農林水産省で元衆議院議員だった永岡洋治だが2005年に自殺。郵政法案で賛成票を投じたためといわれるが遺書はなかった。これにより急遽、夫の後継として国政に立候補し以後、茨城7区で中村喜四郎と議席を争ってきた。
  • 原発問題で北関東の農産物に風評被害が広まるのに対し「東北・北関東の野菜を食べる会」を開催した。
  • 2024の総裁選では同じ麻生派の河野を推薦し、一回目は河野に投票、二回目は石破へ投票。
  • 憲法改正に賛成。自衛隊明記に賛成。
  • 北朝鮮には対話よりも圧力。
  • 同性婚には反対。
  • 子育て推しの候補者
  • 女性宮家に反対
  • カタカナ語、英語の多用に反対。
  • 候補者アンケートhttps://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2024/YA08XXXXXX000/135533/

やっぱり女性の議員さんって福祉とか子育て推し人が多いですね。その中でも永岡さんは自衛隊や憲法、北朝鮮問題にかんしても保守寄りの立場で、かつ福祉も推してるっていう自民らしい議員さん。

過去の実績とかあるぶん永岡氏の方が優勢っぽいかと思ったけど、有権者は「血脈」を支持したのかな。

それとも普通に左派が強い土地柄なのだろうか。

まとめ

さて、いかがだったろうか。

今回の2024年の衆院選の結果を茨城県に限定して振り返ってみた。

いつも車で街を走らせていると、選挙カーや選挙ポスターをよくみかけた。

あの人たちって、結局あのあとどうなったの?

いや、選挙には行ったけどさ。

誰が勝ったの?

あの候補者って実際どういう人だったの?

自分の地元じゃない地域はどうなってたの?

・・・と、一瞬くらいは考える。

でも、日々の忙しさのなかに埋没してしまって忘れ去ってしまう人のほうが大半だとおもう。私だってそうだ。

そうしてまた選挙の時期になって、選択肢を突きつけられる。

誰を選ぶ?

でも普段から政治家個人のリサーチなんてしてないから、結局どの政党所属かで決めちゃってないだろうか。

~党の人だからこの人。

なんか無所属が良さげだからこの人、とか。

自分でも長年、いつか勉強しようとおもいながらしてこなかった人間なので、これを機会に自身の勉強のために記事を作成した。

なにせ普段全く調べてなかた人間のやることだから、大半はWikiやネットニュース、NHKの特集ページなんかから拾った情報をまとめたに過ぎない。

しかしそれだってなかりの時間(数日にわけて)かけて記事にしたので、よろしければ今後の参考にしていただきたい。

そして、再度念押しするけれど、別に自分は政治の専門家でもなく、政治ジャーナリストでもないので、あくまでシロウトがネットの情報をベースに書いたモノっていう前提で読んでほしい。

最終的に判断するのは、読者であるアナタ自身の意思で決定してほしい。

自分としても、特定の政党に有利な書き方にならないように、書き手である私個人の思想なんかが入らないように配慮したつもりです。(だから時間がかかった)

さて。

こういう資料調べる系はすごく時間がかかって大変だ。

わしはもうつかれた。

よって今回はこのへんで。

では。

また、どこかで!

中選挙区制への回帰論。

さて。

ここからはおまけです。

途中で「後に触れる」と予告した中選挙区制について。

ここまで当記事をお読みくださった方はなんとなく思ったかもしれません。

「おー。世代交代すすんどるな」

ええことや、と。

じつはこれ、茨城のみならず全国でプチ問題視されてるらしい。

*6:25~12:25衆院選について

期限ギリギリになって「引退」を表明することで、所属政党に「後任」を準備させる時間を与えない。

その間に水面下で自分の息子に立候補の準備をさせるっていう「世襲テクニック」が横行してるのではないか?という話。

茨城でも多かったけど、血のつながった親子間での「世襲」は7区のみかな?

その茨城7区の中村喜四郎さんについて、このラジオでも言及されていました。

(あー、だから7区には立憲の候補者いないのかもね)

基本的には「公募」することになっているという原則に反した、「抜け道」ではないか?と言われていますね。

このラジオ内で日経新聞の記事が引用されていますが、どうも小選挙区制では予め地盤をもった世襲候補が承認を得やすいといっています。

これが政界で多様なな人材が集まりにくい遠因となっているのでは、としています。

先にも触れましたが、中選挙区制の問題点の一つにコストがかかり過ぎることが挙げられます。

現代のテクノロジーであれば「ネット選挙」の導入によりこの問題を解決できるのではないかと、このラジオ内でコメンテーターの上念さんは言っているようです。

ようは、中選挙区制であれば同じ区に、同じ党の人何人かでれるので、こういった「世襲テクニック」は成り立たない。

また、一つの区で同じ党の候補同士での戦いが増えるので、消去法的な当選がへるのでは、とも言っていますね。

例えば、自分の区で候補者が二人しかいなかったとする。

一人は〇〇党、一人は✕✕党。

この場合、信条的に✕✕党を指示できない人は、もう一方の〇〇に入れるほなくなる。・・・たとえそれがビミョーな候補であっても。

だから、中選挙区制へ回帰しては?みたいなことを言ってます。

正直、私個人としては別に「世襲」が悪いとは思いません。

気に入らなければ有権者が選挙で投票しなければいいだけなので。

ただ、いまのままだと有利すぎる気もしますね。

自民党の高市議員は、世襲候補は親とは別の区から出るなどの制限を設けてはどうかなど提案していました。

また中選挙区制の回帰も問題ありそう。

そもそも中選挙区制に問題があって小選挙区制にシフトしている。

政権交代が起こりにくく、再度55年体制みたいな硬直を生むリスクがあるとか。

(・・・でも、小選挙区制でも政権交代来てないけどね)

まあ、そもそもネット選挙の実現自体がいつになるやらって感じなので。

正直、筆者(私)としては、この問題についてどっちがいいとも判断しかねます。

茨城7区の話題が、メディアで触れられていたので参考までに貼っておきました。

そして、それに関連して「駆け込み世襲」問題が起きてるというニュース。

そして小選挙区制の問題点と、中選挙区制の問題点っていう一つの話題として。

当記事の「追記」、または「おまけ」みたいな感じ付け加えさせていただきました。

さてさて。

長くなってしまいました。

いよいよまじで疲れてきたので。

今日はこのへんで。

ではでは~。

-時事と雑記