どうも、おひさしぶりです。
またまた久しぶりになりますが、時間ができたのでブログ書いてます。
どうにか書く頻度をあげていきたいです。
もう収益化とかはまったく目指してないのですが、自分の考えとかをアウトプットする場としてここを残していきたいです。
さて。
今回は映画の感想。
動画サブスクリプション加入してるので普段はわざわざ映画館まで見に行ったりしないのですが、今回は大好きな作品の劇場版ということで劇場まで足を運びました。
2回もね!
①おじさんがアニメの映画を見に行くということ。
さて、当方アラサーダルクの独身男性。
ひとりでアニメの映画を鑑賞しにいくというのは若干のハードルを感じた。
基本的には年取ってあまり人目を気にしなくなるって思ってた。
かくいう自分も、「べ、べつに俺きにしねーし」って思いながら普段通りのカッコで某ショッピングモールの映画館へ赴いた。
しかし、いざ映画館に到達すると緊張感を感じてきた。
とくに劇場スタッフのお姉さんに質問とかするときめっちゃ恥ずかしかった。
俺「あ、あのー・・・」
姉「はーい!どうしました!?」
俺「ちょっと聞きたいんですけど・・・映画の・・・特典とかってまだ残ってますか?」
姉「はい。どの作品でしょうか」
俺「・・・です」
姉「え?」
俺「劇場版オーバーロード聖王国編です」
姉「・・・・あ(察し)」
・・・という気まずい公開処刑が展開されそうな悪寒がひしひしと伝わってくる(実際にそんなことはなかったが)
ここは逆だ。逆張りだ。
恥ずかしそうにしてるから恥ずかしいのだ。
むしろ意気揚々と、デカめに声だしていこう。
俺「すんませーん!!聞いていいすかー!」
姉「え・・・?あ、はーい。どうしました~?」
俺「このー!アニメの映画でー!オーバーロードってやつー!入場特典ってまだのこってますか?」
姉「あ、はーい。えーと、あ、はい。大丈夫ですよ~」
俺「どうも~!あざ~す!」
・・・
どうであろうか?
前例として出したキョドりキモ親父の姿と比べて。
これはこれで何か問題あるような気もしなくもないが、最初の難関はクリアした。
ちなみに俺がわざわざ劇場まで足を運ぶ決意をした理由のひとつがこの「特典」である。
ここでしか入手できない、非売品の、原作者提供の「特典小説」が配布されたのだ、
しかも上下巻!
だから2回も見に行ったのである。
つまり、前述の「やけに堂々と特典の在庫を確認するオッサン」が2度も出現したことになる。
罪もないアルバイトのお姉さんたちには大変ご迷惑をおかけした。
(ちなみに。映画視聴後にグッズについての問い合わせもしたので、計3回となる)
つーか、女子が多かった。
アニメの映画って普通、家族連れとかが多いものだが、この作品に関しては残虐描写とかあるからファミリー率はゼロ。
俺の予想だとオタ系の男が100%かとおもっていた。東京の方だと体臭きついやつが隣に・・・って悲劇もあるという。
しかしそこは地方の映画館。めっちゃゆったり鑑賞できた。
そして客層も幅広く、オッサンもいれば若者もいた。
意外だったのが女子が多かったところ。これの作品、そんな女子ファンいたっけ?
多様な観客層がいたために自分もあまり浮かずに、ゆったりと映画鑑賞を楽しめた。
②アニメ「オーバーロード」とは。
今回見に行った映画、「オーバーロード」。
原作は小説(ライトノベル)で、のちにアニメ化されてTVシリーズ化しています。最初のシーズン1からもう10年くらいたつ長期シリーズです。
《主なあらすじ。》
かなり未来のディストピア世界の日本でオンラインゲームにハマってる青年が主人公。
かなり末期なディストピアで、生活も教育レベルも格差がやばい世界で何の楽しみもなく、家族も友人もなかった。
唯一の生きがいがオンラインゲームで、そこは未来のゲームらしく完全に現実と見分けつかないレベルの仮想現実の世界。
よくある話で、現実のしみったれた生活よりも、仮想現実での活動や仲間たちの方に『生きがい』を感じていってしまう。(*アニメだと端折ってるけど、ここ結構重要な部分だと思う。なんで主人公があそこまでゲームの仲間たちに執着するのか・・・っていう)
そのゲームもかつては隆盛を極めたが、だんだんとプレイする人が減っていって、ついにはサービス終了の日を迎える。
かつて(ゲーム世界で)ともに戦った仲間たちも、もう全員が引退してしまった。ゲームよりも、現実での生活をとったために。でも、主人公には他に居場所はなく、ほかに友人もなく、最後の最後までゲームの仮想現実世界に執着して、かつて仲間たちとともに築いた「拠点(ナザリック地下大墳墓)」を守り続けていた。
そのすべてが終わる日。
たった一人でサービス終了の瞬間をを迎えた彼の時間は・・・終わらなかった。
まるでゲームの世界に閉じ込められたみたいに。そういう作品も別にあるけどこの場合は「ゲームに閉じ込められた」のではなく、ゲーム内で築いた「拠点」ごと異世界に転移したっていう最近はやりの「異世界転生?」モノの亜種?なのかもしれない。
こうして最初の設定だけみると、どっかでみた作品と、どこかで見た作品の設定を混ぜただけじゃないの?何番煎じだよとか思うかもしれない。
しかしこの作品はそこからの展開の仕方が緻密なのでストーリーに深みがあって面白いです。
例えば、その異世界転移した主人公がまずやったこと。
自分に何らかの異変が起きたことを察知して、その可能性を一つずつ潰していきます。
・まずはゲームの運営に連絡 → つながらない。
・ゲーム上の問題の可能性からコマンド画面を出そうとする → 出ない。
・他のゲームキャラ(NPC)に質問する → わからない・・・がNPCの”口”が動いていることを発見。
・女性NPCの身体に触れてみる。 → ゲームシステム上のR18的な警告がでない。
・・・などなどまだあるのですが、長くなるのでこれくらいで。
つまり、「これはゲームの世界じゃない!?」っていう最初のスタート地点を自覚するまでに、かなりの時間を要します。よくある異世界ものだと最初の1ページ目で旬ンン的に「ここは異世界か!」と悟ってしまいそうですが、この作品はそのへんかなり回りくどいです。
まず何らかの異変によりゲームが終了しない事を受け入れた主人公がその確認作業の過程で、かつて自分と仲間たちが制作したNPC(キャラクター)たちに自我が芽生えていることを発見し、まず彼らが自分の指示を受け入れるか、自分を「主」と認めず反抗してきた場合それらを鎮圧する手段が自分にあるか、なかった場合どうやって自分の身を守るか・・・と一つずつ論理的に思考していきます。
ちなみにこれ↑まだ導入の最初の最初であって、まだ自分が異世界転移したことを「正確」に「検証」し終えてないです。その時点でこんなに回りくどいので、小説もめっちゃ長いです。なのでアニメだといろんな伏線や心理描写をめっちゃ端折ってますが、まぁ仕方がないでしょう。じゃないと枠に収まらないでしょうから。
ようするにこの作品「オーバーロード」の何がそんなに魅力かというと、
①まず「設定」がものすごく細かいこと。国、組織、キャラクターの背後関係などの設定がすごく詳細で深いこと。
②それぞれの組織や登場人物が、さまざまな利害関係や思惑で動いていて、その「駆け引き」が面白い。
③いわゆる「勧善懲悪」なストーリーではなく。主人公側がかなり露悪的な部分。自分たちの勢力拡大や利益のためなら他者を蹂躙するのも厭わない冷徹さ、それでいてコメディチックなユーモア要素もある。
そうだな、「魔術師オーフェン」とか好きな人はこっちもハマれるかもしれません。(自分のことですが)
③なぜ映画化したのか?
さて本題ですが、今回見に行った映画はその「オーバーロード」という小説のアニメ化されたもの。
アニメ化はもうずっとTVシリーズでやっていたのは前述した通りですが・・・そのうち原作12~13巻にあたる部分(*通称:聖王国編)のみ映画化し劇場で公開することが決まりました。
映画化された理由として最も大きな要因は「残虐描写」にあると言われています。
今回の聖王国編は、大まかに言うと・・・
大悪魔ヤルダバオトという悪魔が率いる亜人連合軍(オークとかゴブリンとか)が宗教国家のローブル聖王国に、突如大侵攻をしかけてくるというもの。
聖王国は地形的に南北対立が激しく、また王政側と神殿勢力と貴族勢力で一枚岩でないという厄介な国。
その上で周囲を多種多様な「亜人」とかいう知性をもったモンスターみたいな種族の勢力がいくつもあって、常に聖王国と衝突してる状態。
それでも聖王国が保ってるのは、聖騎士とかいう特殊な軍事力をもっていること。(*魔法戦士の代わりダネみたいなもん)
そして周辺の亜人勢力っていうのが、決して互いに手を組んだりせず別個に人間を襲ってくるから。(オークとゴブリンが手を組んだりはしない。ヤギ人とクマ人も手を組まない)
なぜ襲ってくるかというと、亜人はヒトを食べるから。
しかし、異次元レベルに強い悪魔ヤルダバオトが突如現れて、その亜人勢力をすべて平定して支配し、連合軍を率いて聖王国へ大侵攻をしてきた。
・・・てのがこの映画の導入の部分。(かなり省略されてるけどそんな感じ)
ヒトを食う化け物が、ヒトのくらす街を襲う様子が映像化されてるので、TVシリーズでは放送できなかったのでしょう。
子供や女性が無惨に◯されますし、血もめっちゃでます。
亜人はヒトを食うし、子供を人質にとるし、その人質を体にくくりつけた状態で特攻してきたりします。
そんな敵を相手にどうやって戦うのか。
正義とは何か。
そんな話。
・・・ではなかったりします。
何を言っているのかわからないかもしれませんが、これが本当の話なんです。
「正義とは何か」
というのがこの聖王国編のテーマであり、ヒロインである少女「ネイア」の葛藤として何度もでてきます。
「正義とは何か」と。
そんな高尚なテーマを掘り下げるストーリー・・・でもなかったりするのが「オーバーロード」の面白いところでした。
ここでは映画の概要のみ。
ネタバレ含む感想は次の項へ持ち越します。
ネタバレが嫌な方。この映画に少しでも興味が湧いた方は、ここでこのページを閉じて映画館へGOです。
◯劇場版オーバーロード聖王国編(公式様リンク) https://overlord-anime.com
④感想(わたしの評価)=8/10 *ネタバレ有
最初にネタバレなんですが、亜人連合軍による聖王国侵攻っていうのは自作自演(マッチポンプ)です。
この大悪魔ヤルダバオトというのが主人公率いる組織「ナザリック(地下大墳墓)」の参謀みたいなポジションのやつで、つまり主人公の部下です。
それが聖王国を滅茶苦茶に蹂躙し、人々を絶望の渦に陥れ、それを主人公(アインズ)が救国の英雄として救うっていうヒジョーに露悪的なストーリー。
・・・で。
この作品の主人公はアンデッドであるアインズ(異世界転移した人)なのですが、劇場版に関しては現地人の少女「ネイア」も主人公(ヒロイン)と言えます。
映画ではネイア視点からのストーリーに集中していて、アインズの視点や心理描写は結構カットされています。
なぜなら原作の聖王国編は、すごーく分厚い小説本の上下巻構成になっていて、「これをどうやって映画1本にまとめるんだ?」とファンからは心配の声があがっていました。
結論からいうと・・・物足りない部分はめちゃめちゃいっぱいありますが、かなり上手くまとめたなーって感じです。
原作がすごいボリュームあるので、それを映画1本におさめるとなると、かなり多くのシーンや描写をカット&省略せざるを得ないのは仕方のないことだと理解してます。
なので、「え、あのシーン重要でしょ!」とか「ええ・・・あの伏線なかったらこのあとのアレが・・・」とか思うわなくはないですが・・・仕方のないことですね。
ネットで原作未読勢の声を聞くとふつーに面白かったっていう感想も多いのでやはり制作側がお上手だったのでしょう。
しかし、原作ファンの自分としては・・・やはり違和感は感じた。
原作は2回読んで、いまでもたまにパラパラ見る。オーディブルでも2回通して聴いたくらいこの聖王国編が好きです。だからこの劇場版に過大な期待を寄せてしまっていた自分がいるのは否めないかな。そのせいか、若干の物足りなさは感じてしまった。
やはりかなりの部分をカットしてるせいで不自然なところは発生してるなってっ感じはした。
特に序盤とかね。まとめると・・・・
《もの足りなく感じた要素》
・全体的に省略されてるせいで、ネイアが魔導王(アインズ)に心酔していう様子・・・徐々に狂っていく感じが唐突に感じた。何か序盤から急にアインズ様を信頼しちゃってるの何で?って唐突に思った。
・騎士団長(レメディオス)によるパワハラシーンがかなりカットされてるので、あまり団長が悪いやつに見えない。そのパワハラで追い詰めれれて、さらに両親を失って不安定なネイアが徐々におかしくなってくる盛り上がり感が微妙。
・「さすアイ(さすがアインズ様)」成分が少ない。とある事情により、元平凡なサラリーマンである筈の主人公が意図せず「理想の支配者」としてい振る舞えてしまうところが面白いところなのだが・・・その成分が少なく感じてしまった。聖王国へのマッチポンプ侵略をしかけるにあたり表と裏から謀略をしかけていく。参謀デミウルゴスから主人公アインズに課された宿題が「魔導王(アインズ)の賛同者を作ること」なのだが、これが映画では描かれてない。そのため何でアインズが仲よかったネイアを後回しにして団長(パワハラ)助けに行ったのか映画だけ見てると謎だと思う。デミウルゴスに「誰か生かしておくべき人間はいますか?」と問われて「特にいない。適当に間引け」と返答するシーンもないから、それがネイアの危機を招き、蘇生し、狂信者へと変貌していく過程がないし。それまで落ちこぼれの聖騎士見習いで、上司にパワハラされまくりだったネイアが魔導王の従者となった事で周囲に人が集まり、やがて魔導王を崇拝する教団を組織していく過程も若干省略されてるから、主人公(アインズ)の判断ミスのせいで結果的に課題をヨユーでクリアしていた・・・どころか聖王国という神殿勢力を中心とした宗教国家において賛同者どころか自分を神と崇める教団を生み出してしまったという「さすアイ」の成分が薄れていた。尺の都合があるから仕方ないとは思うけど、さすアイの無いオーバーロードってやや面白さダウンかなーと感じた。
・会見シーンカットは仕方ないけど、豪王バザーとの戦闘は短くても描く必要あったかなーって思う。特にナザリックでのアルベドとデミウルゴスとの衝突シーンのカットはいただけないと思う。この作品のファンって要は、聖王国がどうとかよりもナザリック勢の方に興味しんしんだと思うので。特にアルベドの出番あれだけってのは残念。。
・わたしがすご~く参考にさせてもらってる考察動画で、「B.T.鬚」さまなる方がいらっしゃいまして・・・その方が映画の感想語ってるのを聴いて自分も「ハッ!」となった部分がこれ、「オーレオールオメガの全貌を出して欲しかった」っていう話。さすがBTさん、自分は「あー、プレアデスの戦闘カットかー」程度にしか思ってませんでしたが、なるほど、確かにオーレオールの姿でてなかったもんなー、映画化するなら出て欲しかった。
⑤まとめ
さて、上の段ではいろいろ不満点(?)のようなことも書いてしまったけれど、全体的にはすごくよかったです。
よい映画化でした。監督さん、制作に関わった方々、さすがでした。すごく良いアニメ化でした。
とくに声優さん方の演技がすごかったかなー。あれだけカットしまくり圧縮しまくりなのに、声優さんの演技でそれをかなりカバーできてる感じはあった。
2.5時間もある映画を2回も映画館で見るのは今回はじめてでした。
同じ映画を2回もみにいくってことがいままでの人生であまり経験なかった。
しかもそれが3時間弱もある長編となると・・・いくら《特典》のためとはいえ、2回目大丈夫かなーと、自分で自分が心配になったりもしたけれど、結果的には全然だいじょうぶでした。2回目もしっかり堪能できましたし、なんだったら3回目も見に行きたいくらいです。
いまからブルーレイ出るのが楽しみでなりません。(きっと初回特典も付くはず)
あと、気になったけど、U-NEXTでオーバーロードⅣだけが配信終了予告出てるのは何故?
4期が一番好きなのに・・・これは円盤買えってこと?
いっそ集めるかな・・・と思いながら、今回はこれで筆を、もといキーボードを置かせてもらいます。
では。
また。
どこかで。